地植えから鉢植えに植え替えたHT、夕霧

2019年のバラ1番花は以外にも2月に地植えから鉢植えに植え替えた夕霧でした。

2012年に購入し、2013年に地植えした夕霧の特徴や再び鉢植えに変えた理由について、地植え、鉢植え其々のメリット、デメリットを比較しながら紹介します。




夕霧の特徴

夕霧の一番花-2

ハイブリットティーローズの夕霧は京成バラ園芸の鈴木省三氏が1987年に作出した四季咲き大輪のバラで、樹勢が強く、病気に強い品種です。

花の特徴

夕霧の一番花-3

花弁はピンクと白の覆輪と丸弁から優しい雰囲気をもたらす大輪の花が特徴です。

蕾から花の開き始めはピンク色が淡く、次第にピンクの色が濃くなり、全開中は濃いピンクが花弁を覆います。

鉢植え夕霧の成長枝と花

太く長い成長枝は、大輪が一輪咲いても花折れすることも無く、青空に向かって伸び続けます。

花が終わリに近づくとピンク色が薄くなり、やがて白に近づき終わりを向かえます。

枝や葉の特徴

成長した鉢植え夕霧

枝は横張り性が強く、外芽で剪定を繰り返していると、横へ広がりすぎ、大きなトゲも有る事から、状況に応じて内芽での剪定が必要になります。

大きく濃い緑の葉が太陽から養分を吸収してくれます。




地植えから鉢植えに植え替えた理由

2013年に地植えした夕霧は立派な株に成長しました。
にも関わらず鉢植えに植え替えた理由を順を追ってお伝えします。

地植え直後の夕霧

画像は2013年に購入2年目に地植えした直後の夕霧です。

株や枝も未だまだ細く、外芽に出た枝が90度に近い程横に張り出してるのが分かると思います。

横張り枝は次第に湾曲して青空に向かって真っ直ぐ伸びて行きます。

昨年の地植え夕霧

地植えで開花した夕霧と赤い宴を撮影した2018年の画像です。

宴は樹高が2m程有りますが、夕霧は宴の半分程の樹高です。
にも関わらず横張りは宴以上で場所を取る難点が有りました。

マメコガネに食害された地植えの夕霧

夕霧や他の地植えバラの中で赤以外の色のバラには花が開花中にマメコガネの成虫が花弁を食害するのが悩みの種でした。

せっかく綺麗に咲いた花が台無しになり、鑑賞や切り花にも影響を与えますが、完全に防ぐ手立てが有りませんでした。

これは移動出来ない地植えバラの悩みで、鉢植えであれば、マメコガネの少ない場所への移動も可能です。

日当たり、風通しの良い地植え場所は、株を成長させる場所として適しています。

2月に夕霧を掘り起こし、新たに購入した大苗バラを植える事となりました。

鉢植えに植え替え後の成長

鉢植え夕霧の株元

2月に夕霧を掘り起こし、立派に成長した根や枝を10合鉢に納まる様に切り詰め、鉢植えしました。

太い根や横に広がった細根を切り詰めたため、果たして再生なるかが心配でしたが、どんどん成長、5月に入り多数のバラの中で1番に花が咲きました。

一先ず植え替え成功と言えます。

地植え、鉢植えのメリット、デメリット

長年バラを地植えや鉢植えで育てていると其々のメリット、デメリットが分かってきました。

地植えバラのメリット、デメリット

メリット

  • バラが大きく立派に成長する
    根が養分や水分を求めて地中深く伸びる事で根や株が成長する。
  • 切り花に向いている
    花を沢山咲かせられるので、切り花が沢山出来る。
  • つるバラに最適
    つるバラは枝が長く伸びるのでスペースが有る地植えに最適です。
  • 病害虫に強くなる
    丈夫に育つ事で病害虫に強い体力が備わる。
  • 肥料の施肥が楽
    基本的に冬場に元肥を施肥すれば、それ以外に施肥しません。
  • 水遣りが楽
    夏場や1週間程雨が降らない限り水遣りの回数が少なくて済む。

 

デメリット

  • 動かせない
    暴風雨でも動かせないため、自然任せになる。
  • 病害虫の影響を受けやすい
    黒星病や飛来害虫の影響を受けやすい
  • 植える場所が限られる
    日当たり、風通し、邪魔にならない最低限のスペースが必要。
  • 病害虫防除剤の散布が大掛かりになる
    枝や葉が多いので、噴霧器による大掛かりな散布が必要です。

鉢植えバラのメリット、デメリット

メリット

  • コンパクトに育てられる
    適度な剪定で思い通りに仕立てられる。
  • 病害虫の管理がしやすい
    毎日の水遣りで病害虫等の異常に気づき、早めの対処が可能。
  • 移動が出来る
    雨、風、日照、気温等の気象条件に合わせて鉢を移動できる。
  • 観賞用に向いている
    開花に合わせて玄関等自由にコーディネート出来る。

 

デメリット

  • 大きく育てるには限界がある
    鉢の大きさ以上に根が育たない。
  • 毎日の水遣り管理が大変
    鉢植えは水を与えなければ枯れてしまいます。
  • 肥料の管理が大変
    鉢底から養分も流れるため、適度な施肥は欠かせません。
  • 植え替えが必要
    根詰まりや水はけ改良に1~2年に1回は植え替えが必要

思いつくままにメリット、デメリットを上げてみました。

最後に

これまでバラの購入苗は2年程鉢植えで育てた後に地植えしていました。

夕霧の植え替えが上手く出来た事で、購入苗を地植えで根や株を成長させた後に鉢植えに植え替える方法も有りだと思う様になりました。

地植え、鉢植え其々のメリット、デメリットを新たなバラ植え替えの参考にして頂けたら幸いです。

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