バラ、ピースが根頭がん腫病に!株元にこぶを発見!

1月、庭に植え替えたハイブリッド・ティ・ローズの名花、ピースの株元にこぶを発見!
庭木やバラに多い、細菌による伝染性の病気、根頭がん腫病です。

ピースが根頭がん腫病になった原因と対処を紹介します。




ピースの春の1番花

ピースの1番花

5月の後半、ピースの1番花が数輪咲きました。
黄色にピンクの覆輪はピースそのものです。

黄色にピンクの覆輪、ピース

同じピースでも、枝によって覆輪の色合いが異なり、其々に優しい雰囲気が漂います。

ただ、隣のパパ・メイアンや他のバラの様な元気で勢いのある枝ぶりではありません。
植え替えて数ヶ月、これから元気になるものと思っていたのですが!

根頭がん腫病とは

根頭がん腫病

地ぎわの株元にできる、こぶ状の突起で、植え替え時や接ぎ木の傷口から、土の中にいる細菌が侵入して正常な細胞をがん腫細胞に替えて増殖し、こぶを作ります。

感染すると樹勢が弱くなり、放置していると、やがて生育が止まり枯れる場合もあるそうです。

水はけの悪い土や、湿度の高い土で水分が多いと発病しやすくなります。

原因

  • 元々、苗が病気を持っている病苗だった可能性
    購入時や庭に植え替えた時に株元や根を詳しくチェックするべきでした。
  • 既に病気を持った土壌だった可能性
    これまで、庭に植え替える際には殆どの土を新しい土に入れ替えていましたが、今回はそのまま埋め戻し、後に水はけの悪さを感じていました。

対処方

  • こぶの部分をナイフなどで取り除き、様子を見る
    バラ苗をそのまま活かす方法です。生育が止まったら株を処分する。
  • 発病株を速やかに土壌や根と共に掘り上げる。
    土壌に病原菌を残さないか少なくできます。




ピースの根頭がん腫病の対処

こぶの部分をナイフなどで取り除き、冬場の植え替え時まで様子を見る事も考えましたが、それまでに生育が止まる事もあり得、土壌に病原菌を残したくないので、植え替え時では無いですが、掘り上げを選択しました。

庭植えピースの掘り上げ

庭植えピース

掘り上げ前の6月下旬には既に、2番花の蕾が色づいています。

庭植えピースの掘り上げ

細根を傷めないよう、広く深くスコップを入れ、掘り上げました。

土を落とし、水洗い

掘り上げ後、こぶの部分を取り除くため、土を落とし、水洗いしました。

次は、根頭がん腫の取り除き、切除の手術です。

根頭がん腫病のこぶの取り除き

根頭がん腫病のこぶの取り除き

ナイフと古いハサミを使って、こぶの部分と黄色く変色した枝を株元から抉り取りました。

かなり深く抉り取る大手術です!

こぶの部分は腐敗した状態かと思いきや、生の栗の様な硬さと色合いでした。
株がそのまま膨れ上がった感じです。

手術に使ったナイフとハサミは熱湯消毒して、他のバラへの伝染を防ぎます。

細根が出ていない黒い根もあり、細根が少なく植え替え時期ではありませんが再起を期待して新鮮な土で鉢に植え替えです。

鉢に植え替え

鉢に植え替え

こぶを抉り取った部分には殺菌消毒剤を塗り、細根が少ないので、ピートモスやパーライトを混ぜ、新鮮な土で鉢に植え替えました。

着根できない可能性もあるので、蕾状態の2番花の枝や1番花部分の枝で挿し木も試みています。

根頭がん腫病を繰り返えさないための反省点

二度と同じ病気を繰り返さないための反省と注意点をまとめました。

  • 大苗の購入は株元や根を詳しくチェックする。
    鉢植え苗は株元のチェックだけですが、可能であれば専門店で裸苗を吟味して購入する。
  • 購入後1~2年は鉢植えで管理する。
    接ぎ木部分が固まり、病気の侵入を防ぎます。
  • 接ぎ木部分を土に触れさせない。
    病気の侵入を防ぎます。
  • 陽当たりがよく良く、水はけの良い場所に植える。
    バラの数が増えると、全てが好条件とは行きませんが、土壌を改良してでも発病を防ぐ。
  • 植えるバラ苗を薬品に漬ける。
    発病した付近や条件の悪い場所に新たに植える場合、バクテローズの水溶液に根の部分を4~5時間漬けてから植え付ける。
  • こまめにチェックする。
    病気や害虫被害は早期発見、早期処置が大切です。

最後に

バラを長年育てていると、次から次へと難問、課題ができてきます。それでも、少しづつ対処した褒美に綺麗な花を咲かせてくれます!

花を眺めていると気持ちが落ち着き、癒やされます。

綺麗な花を咲かせるためにも、こまめなチェックと適切な管理作業が大切な事を肝に銘じたいと思います。

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